働く適性がある人の特徴とは

介護医療院とは、2024年に全面的に廃止される介護療養型医療施設に代わる介護施設の一つです。医療ケアが必要な要介護者に対し、医学的な管理の下で介護やリハビリにかかわるとともに、日常生活における世話を行います。特養や老健は介護が必要な健常者を中心に受け入れています。それに対し、介護医療院では介護が必要かつ慢性疾患をもち、日常の医療的ケアが必要な高齢者を受け入れます。長期的に療養が必要な要介護者の生活拠点となる場所であり、ターミナルケアや看取りも可能です。介護医療院で働く適性を持つ人は、ターミナルケアや看取りに対する知識や心構えを持っている人です。また、喀痰吸引などができる実務者研修やそれに付随する研修を受講している人が最適です。また、胃ろうなどの経管栄養やインスリン注射、強度の褥瘡に対するケアなどは看護師有資格者が担当します。看護師資格を持ち介護業界で働きたいという人は、適性があるといえるでしょう。

もちろん、介護の資格を持たない人や初任者研修修了のみの人でも問題なく介護医療院で働けます。日常的な介助やレクリエーションなどの生活援助を通じて要介護者にアプローチが可能です。家族との橋渡し役や、要介護者の話し相手などさまざまな場面で仕事にあたれるでしょう。病気療養と介護との両面で介護医療院を利用する高齢者は今後増えていくことが予想されます。また、介護医療院で働く介護従事者のニーズも高まるでしょう。適性などを見極めて介護の分野で働くスペシャリストを目指しましょう。